恋の始まりから終わりまでを“聴かせる”11曲。
現在の3人編成になり、すぐリリースされたChicago Poodleのインディーズ1stアルバム。
「Hard Pain」は、メディアムスローのゆるやかなハート達(複数ハート)ピアノソロが特長。花岡さんの変幻自在の甘いボーカルが、より甘い音るんるんに仕立て上げています。
インディーズ1stにして、耳音のマイスター(職人)の片鱗を感じさせている。
耳がいい耳バンドと評されるのは、そのためだ。
ライブで良くうたう1stシングルCD夢 は、メンバーが「大事に歌っている」という曲。
「ひとかけらの自信片手に やれることはやってきたつもり...」とChicago Poodleとしての初心揺れるハートを歌っている。
ささやくような甘いボーカルカラオケに、静かに奏でるピアノソロが華を添える「Suddenly」は、あらゆる人生の愁いを歌いながらも「せめて君のことだけは忘れたくない...」のひとことが女心にも響く耳いじらしい男心をうたった曲。
曲調は一変。
「Wondering」は、ムード3ピース名曲工房るんるんChicago Poodleの真価を発揮。
スピーカーから音譜が見えるかのような、音が生きているダッシュ(走り出す様)名チューンぴかぴか(新しい)軽快なピアノソロに、マルジさんのベース、山口さんのドラムが後を追う。
広い声域のボーカルを自在に操る、花沢さんのボーカルは、アップテンポにもまた映える。
ラストチューンは「One More Time, I Say "Love You"」。
まさに“洋楽水準”の名ジャズナンバー。
耳聴かせるバンド耳といわれる所以は、ここにあり、と納得させる。
今ここにはない恋。終わってもなお、思いを強く伝えようとする男の肖像を表現した。
夢からOne More Time, I Say "Love You"まで、恋の始まりから終わりまでを“聴かせる”11曲。