外カリッ、中トロッ! はふはふ、うまうま餃子「餃々」。
それは文化の日、11月3日のこと。
私、にせユーミン。
昨年通った「コピーライター養成講座」(山本高史コース)の同窓生である友だちと、定期的に「さいたま飲み」なる飲み会を行っています。
なぜ、「さいたま飲み」なのか……。
それは私にせユーミンのホームタウン、さいたま(浦和)地域限定で行う飲み会だからです。
ちなみに、メンバーの一人は、超有名広告制作会社Sの、一流(!?)コピーライター・K。もう一人は、大手印刷会社出身の人。
その日は、いつものように浦和駅前に待ち合わせ、ある餃子店に行くことになっていました。
私にせユーミン。幹事の手前、いち早く待ち合わせ場所に到着し、待つこと五分半……。しかし、待てど暮らせどそれらしい人影が見当たりません。
不審に思った、にせユーミン、すかさず携帯を取り出し架けてみると、みな開口一番「まだ、仕事なんだ……」と悪びれたような声が。
文化の日は、全国的に休日のはず。なのに、こんな時間まで休日出勤だとは……。
家を出る頃は、薄暮がかっていたピンク色の空も、待っている間にいつしか、漆黒の闇に。来た道をてくてく戻り、私にせユーミンは、その日行くはずだった餃子店に入ることにしたのです。
店の名は、「浪花ひとくち餃子 餃々(チャオチャオ)」。
平成11年、大阪は梅田駅前に第一号店をオープン。その後、大阪近郊で店舗を増やし続け、昨年には東京にも進出。
かつて、その味で池袋の「ナムコナンジャタウン」の餃子のテーマパーク、「池袋餃子スタジアム」で人気ナンバーワンを誇ったお店です。
まず、ここの餃子は限界まで薄く仕上げたという、極うす皮が特徴。パリパリと焼かれた皮を頬張ればたちまち肉汁があふれ出し、誰もがそのジューシーな味わいの虜になるとか。
なので、ビールとの相性もバッチリ! 居酒屋代わりに使っても、goodなお店です。
なのに、今日はひとり。誰も話す相手など、いるわけがありません。
そこにあるのは、やるせなさとせつなさと心細さ……。
カウンタ席にひとり腰を下ろし、パリパリ音を立てながらいい年の男が餃子を貪(むさぼ)る姿は、かなり異様です。
向こうの席では、談笑しながら餃子をつつくグループが見えていました。
「そんなはずじゃなかったのに……。」とボヤき、そして少し恨(うら)めしくも思いながらも、結局三人前をペロりと平らげていました。
そうだ。
ここで、ちょいと「餃々」のトリビアをひとつ。
他店の追随を許さないこの旨みは、素材選びと皮の厚み、包み方、そして焼き方、タレと「6つのこだわり」が徹底されているとか。