お口の中心で、「ヒィ〜」とさけぶ。
食った!感動の555杯 首都圏版―噂のラーメン2005
またもや、本のご紹介から。
私、にせユーミン。
仕事の合間に立ち寄った書店で、こんな本を見かけました。その名も、『食った!感動の555杯 首都圏版―噂のラーメン2005』。
今日は、この本に載っていたラーメン店へご案内します。
高田馬場と言えば、「べんてん」や「渡なべ」をはじめ、麺にこだわったラーメン店が軒を連ねる、いわば“ラーメン激戦区”のひとつ。
私、にせユーミン。
「ラーメンが食べたい!」と衝動に駆られたとき、決まって訪れるのがこの街でもあります。
ところで、今回にせユーミンが目をつけたのは、「激辛」というキーワード。
「Webライター」なる肩書きで仕事し始めて、早2ヶ月……。だんだんと不平不満も募り、現状に苛立ちを覚えていたためか、無性に刺激を欲していました。
そこで、にせユーミン。すかさず取り出したは、携帯電話。にせユーミンがかつて在籍した広告制作会社 Lの元同僚で、悪友(!?)のYを誘うべく、架けたのでありました。
開口一番、「いいよ」との一言が。
かくして、私にせユーミンはいつもの場所(高田馬場駅戸山口)で待ち合わせし、そこで落ち合うことに。
顔を合わせるなり「にせユーミン、太ったぁ?」などと、軽く苦言を呈されながらも、まずは店へ向かうことになりました。
今晩は、「つけめん高木や」という店。
栄通りという道の、入ってすぐのところにその入口はありました。
ところで、私にせユーミンは二十歳まで横浜に住んでいました。
ゆえに、20年来の生粋のハマっ子! この店と同じ通りには、横浜の有名ラーメン店「吉村屋」の味を伝承した「千代作」もあります。
――時刻は、20時30分。
ディナータイムだと言うのに、店を覗くと客は誰一人おらず、店内はガランと静まりかえっています。
「べんてん」や「俺の空」など、行列が出来て当たり前の高田馬場にあって、「こんな空いてて、大丈夫かぁ〜!?」と軽くツッコミを入れながらも、二人して店内へ。
ひと昔前の中華料理店、まるで某局のドラマ番組『渡る世間は鬼ばかり』に登場するあの店のように、店内は古きよき中華料理店といった雰囲気。
ほっと一息つくも不意に頭をもたげたのは、暖簾(のれん)をくぐる時に見た、あの看板のこと……。
そうです!「ムンクの叫び」の絵の中から飛び出したムンクが、あまりの辛さに叫んでいる様です。
ところで、ここの店ではつけ麺のスープの辛さが5段階に分かれており、好みのレベルを選べるとか。
そこは、やや危険な空気を察したにせユーミン。
つけ汁には一番辛くないものをと、「マイルド」を選択。今回頼んだのは、「辛みそつけめん(600円)」+ダブル(二人前/200円)です。
にせユーミンの前にお目見えしたには、見た目にも真っ赤なつけ汁!すかさず箸を少し沈め、ちょいと舐めてみたものの、これがいきなり辛い!
そこで取り出したは、卓上のお酢。この辛さが少しでも中和されれば……と考えてのことでしたが、それも無駄でした。
舌に痛いほどの辛さを湛(たた)えながら、まずは麺を啜(すす)ります。口に含んだ途端、そこに一筋の光明が!
やや黄色みがかった麺は、極太で扁平。「ラーメン二郎」を思わせる食感の麺は、噛むとほのかな甘みがあり、心なしか辛さを紛らわしてくれるようです。
再びつけ汁に目を移せば、スープ表面には茶色身を帯びた醤油が、小さいモモ肉チャーシューが沈められており、舌にのせると味噌の旨みが感じられます。
しかし、ただ「まいう〜」と感慨に浸っていられたのも束の間。箸を止めるやいなや、店先のムンクばりに「ヒィ〜」と叫ぶ、私がいました。
私、にせユーミン。
このラーメンは、正直食べきるのに苦戦しました。
レベル1の辛さでこの有様だから、レベル5になったらどうなるのでしょうか……。考えるだけでも、恐ろしすぎます。
侮れない、「つけめん高木や」。軽い気持ちでレベルを上げることなかれ、きっとヤケドしますぞ!
【DATA】
つけめん高木や
□住所:東京都新宿区高田馬場3-2-13 第2丸曽ビルB1F
□営業時間:11:30〜24:00
□休業日:不定休
□アクセス:高田馬場駅(戸山口)から徒歩1分
□メニュー:ぶっかけ 600円、辛みそマイルド 600円、辛みそつけめん 600円
東京都新宿区高田馬場3-2-13