R.E.M.の“素”

　2007年の「Accelerate Tour」に先がけ行われた、アイルランドダブリンでのスペシャル・ライヴの模様を収録。「Living Well Is The Best Revenge」「So. Central Rain」「Driver 8」「Wolves, Lower」などをはじめ、初期の楽曲から中心に選曲。ライブ盤『R.E.M. Live』とは好対照だ。

　80年代のインディーズレーベル「IRS」でのカレッジチャートを席巻した時代を彷彿させる。最高傑作と評される'92のアルバム『Automatic For The People』の名曲「Drive」の演奏は、スバラシイの一言につきる。重厚感のある曲調ながら、マイケル・スタイプの笑い声や演奏ミスも収録。

　ロックの殿堂入りまでも果たしたR.E.M.の“素”を体感できる全39曲。オールドファンにはたまらないセットリストといえよう。息をも呑むショーではなく、肩肘張らずに生音の温かみを感じられる。